2019年12月23日

チベットでの葬儀方法、鳥葬を紹介

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世界では、日本とは全く違う葬儀が行われている地域が多くあります。今回はその中でも、チベットで行われている鳥葬という葬儀方法を紹介していきたいと思います。鳥葬とは、チベットで最もポピュラーな葬儀方法です。

チベットでは、鳥葬により他の命に肉体を与えることが最上の供養とされているそうです。生きるためにたくさんの命を奪ってきた人間が、他の命に食べられることで、前世の罪が洗い流される、という考え方です。チベットでは輪廻転生という思想が信じられているので、この方法も広まったのではないかと考えられます。

他にも、地形的に岩山が多いため、地面を掘ることが難しかったり、寒冷地なことにより、埋めても微生物による分解が進まない、ということも広まった要因ではないでしょうか。それでは鳥葬の手順を紹介していきます。まず、僧侶が来て読経し、死者の魂を抜き取ります。

次に、遺体を町はずれにある鳥葬台に運びます。そして、鳥葬師という専門家により、遺体が細かく裁断され、骨も石で細かく砕かれます。最後に、鳥が遺体を余すことなく食べつくします。鳥葬はこのような手順で行われます。なお、家族は鳥葬場には行かないそうです。また、高位の僧侶は、鳥葬ではなく「塔葬」という別の方法で弔われるそうです。このように、世界にはいろいろな葬儀があります。宗教だけではなく環境によっても葬儀は変わりますので、色々な国のものを調べてみるのも興味深いのではないでしょうか。